学習元が検索サイトやSNS系のAIで占いを行うリスクについて

cropped-line_oa_chat_201213_110606.jpg ◆べにっき~まったり日記・雑記~

ご来訪ありがとうございます。
咲羅です。

AI占い。
……と聞くとピンとこないかもしれませんが、例えばChatGPTに「あの人との相性を占って」と指示を出し占いを抽出してもらうこと、といえばわかってもらえるのではないでしょうか。
占いたいことへの結果や占いの説明をAIに問いかけ、占いを書いてもらう。
これがAI占いです。

最近は、占い道具や暦を全く使わずAIに占いの作業を振り、文章を手直しして依頼者に占いを提供する「AI占い師」なるものも登場しています。
AI占いを堂々と名乗っている人もいれば、自分がAI占い師であることを隠し「占い師」としてココナラやnoteなどで収入を得ている人もいます。近年は、有名な占い師がAIに占い記事を書かせていたことも大きいニュースになっていましたね。
AIによる自動計算ならともかく、占いを行わず自分の言葉で鑑定もしないAI頼りの占い師……うーん、考えるだけで頭が痛くなってしまいます。

過去に書いたAIを用いた占いのnoteはこちらをどうぞ
占いが、生成AIマネタイズ系の食い物にされている件について
【スタートアップ!占い師】休憩〜占い執筆の著作権侵害と生成AIを用いた文章の使用について

AI占いを用いた人による「占い師」のなりすましや占いの結果をすべてAIに委ねるのは論外として、占い業界ではAIによる占いとどう折り合いをつけるのか……というフェーズに入っていると思いますが、その一方で、占いユーザーがChatGPTやGEMINI、XのGrokなどの検索サイトやネット投稿元のAIに悩みを投げかけ占いを行っているとの話を聞いています。

占いユーザーが行う、このAI占いのやり方には大きなリスクが伴います。
「今日の牡羊座の運勢を教えて」とか「今月の恋愛運を教えて」程度なら、質問から個人の心理や背景などの細かな情報が見えないのでまだいいのですが(それでも占い結果が占いの理論に基づいたものかどうかは疑問ですし不正確でしょうね)、問題は「私は〇〇さんが好きなんだけど、その人には彼女がいます。〇〇さんはいつも私に優しくしてくれるのですが、もしかして私に恋心があるのでしょうか」みたいな、個人情報をAIに託した場合です。

その個人情報、AIに託したらそのまま消えてなくなると思っていますか?
いいえ、入力した個人情報はそのままそのAIの学習情報として提供することになります。
つまり、ChatGPTを使えばOpenAI社に、GEMINIを使えばGoogle社に、Grokを使えばX社に、あなたの個人情報を提供することになります。
それらのAIを使うにあたって、「あなたの情報もいただきますよいいですか?」と規約に書いてあるはずです。質問内容を学習データとして取り扱わないよう設定を行うことも可能ですが(ChatGPTだとできる)、プライバシーの保護は保証されていないと思ったほうがいいでしょう。

生成AIに「自分の情報を入れて聞き出す」この作業は、「全世界のネット情報」という情報の引き出しから使える情報を持ってきて形付け意味付けるだけではなく、「全世界のネット情報」の中に自分の情報を追加することも含まれます。
AIで占いを行うユーザーは「ChatGPTやGEMINI、Grokでは鑑定料金がかからず個人で気軽に占える」と軽く考えがちですが、この「占いを行う作業を通じて『全世界のネット情報』の中に自分の個人情報を差し出している」ところが抜け落ちていて非常に危険です。

ChatGPTやGEMINI、GrokのようなAIで安易に占うことは「正確な結果が抽出されない占いを信じることで今後の未来に影響する」という意味でも、情報リテラシーの面でも危険を伴います。
便利かもしれませんが、AIに自分のことを打ち合ける前に一度立ち止まってよく考えてください。

どちらの面でも正確さ・安全さを求めるなら、誠意をもって活動している占い師を頼るようにしましょう。できれば、個人情報の取扱い・プライバシーポリシーを掲示している占い師が望ましいでしょう。

 

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